April 08, 2005

週刊小節 華幻草子 その2

すっかり忘れるとこでした、週刊小説。
小節の方があってるかなぁと。
全く先に進んで無い感じかします、初回は主要人物出てなかったし。(笑)
この先もまったり進みますよーなかなか大事なとこには触れません!
ワハハ、じれったいの好き★


「来たか、芍薬。聖史郎、こちら此処のNo2の芍薬だ。」
紹介された『芍薬』は伯父のNn2発言に少々気を悪くしたものの美しい肩と豊かな胸元、すらりと伸びた脚をを惜しげもなく晒し、甘い笑顔を私に投げ掛けた。艶やかな桃色地に銀糸の衣装で高い位置から足らしている髪には彼女の姿に良く似あう芍薬の花が刺してあり彼女の美しさを引き立たせている。
「私は先に帰るかもしれないがお前はゆっくりしてゆくと良い、独りでも帰れるよな?」
そう笑ながら言い残して伯父は早々に別の用意されていた部屋を移り、私だけがこの部屋に取り残されてしまった。
伯父達が退出してから少し間を置いて一人の『華』が美しい硝子細工の酒盆を携えて傍に寄って来る。

此が『胡蝶』か。

確かに先程会った『芍薬』や店先に居た『華』達に比べものにならない位に美しい容姿をしていた。
栗色の髪を一房だけ残して残りの髪を緩く縛って垂らし、色素の薄い白い肌には目立った装飾はせずに若草色の薄い紗がまるで肌を隠すように幾重にも重なり、他の『華』に比べて露出が少なかったがそのような事も気にならないような位に美しく見惚れ、伏せ気味だった視線は上げられ瞳の美しさに再び見惚れた。
それは美しい翡翠色。
無駄の無い優雅な動きで酒盆を脇のテーブルに置いた『胡蝶』は少し申し訳なさそうな表情を作り私に声を掛けてきた。
「申し訳ありません。只今、『胡蝶』は先のお約束がございましてすぐには参れません。それまでは私と暫しお話をして頂いて宜しいでしょうか?」
声までも美しい。
「…あの、もし…?」
どうやら呆けていて返事をしない私に辛抱強く声を掛けていたらしい『胡蝶』で無い『華』は弱い力で私の手に触れていたがその極細やかな肌に目を奪われた。
無意識の内に掴んでいた『華』の手が微かに震えている。その事も特に気にせず私は『彼女』の名前を問うと少し気を取り直したのか
「『翡翠』と申します。以後、お見知り置きを…」
と、言ってゆったりと微笑んだ。
私は翡翠の手も離さずに暫く何も話さず見つめあっていると段々困った様に翡翠は顔を歪めるがその表情も美しい。
しかし、翡翠以外の声に私は現実に引き戻された。
目を向けるとやはり困った顔をした翡翠とは違ったタイプの美しい『華』が傍まで寄って来ていた。
Posted by earth-leaf at 11:10 P | from category: Novels | TrackBacks
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